【痩せ】
「ヒロさんて、なんであんなに体重を気にするんですか?」
ケーキを食べようかどうしようか悩んでいるヒロを見て、ゆのは沙英に囁いた。
「んー。ただ単に、重いからじゃない?」
「ばっ、宮子!」
沙英が慌てたように宮子の口を塞ぐが、ときすでに遅し。
「宮ちゃん、何か言った?」
「「ひぃっ!」」
手を取り合って怯えるゆのと沙英。
ずもももっと空気を吐き出すヒロと、あっけらかんとして笑っている宮子。
今日もひだまり壮は、まったりと平和だ。
「聞かなくてもなんとなくわかるけど、ヒロ、どうしたの?」
自分の腰部分の服を肌蹴させ、なにやら真剣に観察しつつ触ってくる恋人に、は苦笑気味に声をかけた。
「なんでもないわ」
「って言うわりには、凄い触ってるんだけど・・・」
そこまで言うと、ヒロは大きな大きなため息を吐いた。
「ヒロ?」
「ねえ、」
「うん?」
「どうしたら、そんなに痩せられるの?」
「・・・・・・やっぱり?」
は予想したとおりのヒロの言葉に、苦笑を深める。
「ヒロさ、別に太ってないよ?」
「太いわよ〜〜〜」
項垂れるヒロを抱き締め、頭を撫でてやる。
ヒロもを抱き締め返し、やはり腕に触れる面積が少ないことにショックを受けていたりする。
「なんでそんなに気にするの?あたしは、今のヒロのままで良いと思うのに」
「だめなのよ〜〜!もっと痩せないと!」
「なんで?出会った頃はそんなこと気にしてなかったじゃん」
「う・・・。そ、それは・・・・」
言葉に詰まってしまうヒロ。
はしなやかでスレンダーな肢体で、ひっそりと吉野屋先生に狙われていたりする。
そんな彼女と知り合ってから、ヒロは自分の身体に不満を持つようになったのだ。
「それは?」
「秘密!」
「って、それでなんで押し倒すわけ!?」
はギョッとした顔でヒロを見上げた。
そんなに、ヒロはニッコリと微笑む。
「やっぱり、痩せるには運動よね」
「だったら走れ!」
の声は空しく響くだけだった。
「、なんか疲れてない?」
「ヒロに理由を聞いて・・・」
机に突っ伏しながら沙英に答えると、それだけで沙英はわかったように顔を赤くしている。
「な、なるほどね」
「・・・・・ムッツリv」
にやりと笑って言うと、沙英はさらに顔を赤くした。
「!」
「それともスケベvが良い?」
「どっちも同じじゃない!」
「ようは、沙英はエッチってことだよね〜」
楽しそうに笑うを睨むように見る沙英。
「まあまあ、本当のことだしv」
「うるさい!」
沙英はぽかぽかを叩く。
は笑いながら沙英を宥め、沙英も顔を赤くしながら楽しそうだ。
なんだか良い雰囲気な2人。
それを良しとしない人物がいるわけで。
「沙英、楽しそうね?」
「「っ!?」」
沙英の背中から突如現れたヒロに、も沙英も体をビクリと震わせた。
慌てて振り返る2人の目に入ってきたのは、表現のしようがないほどに恐ろしい顔をしたヒロ。
「や、やあ、ヒロ」
「ど、どうしたの?なんか、いなかったけど」
「ちょっと先生に呼び出されていたのよ。そんなことより、どんなことを話していたの?楽しそうだったけど」
「べ、別に大したことはなしてないよ?ねえ、」
「う、うん。ホント、大したことじゃないって」
「そう・・・・。
私には言いたくないことなのね
」
変な取り方をするヒロ。
同様に雰囲気も重くなるヒロの周り。
「沙英・・・」
「うん・・・」
「「逃げろ!」」
と沙英はアイコンタクトを交わし、ダッと教室から出ていった。
「待ちなさい!特に沙英!」
「私!?」
「よっしゃ!」
「よっしゃじゃないよ!自分だけ逃れようだなんて許さないからね!」
「ええ〜!」
「ええ〜、じゃない!」
「私に見せつけるつもりなのね!」
「「違う!」」
走りながら会話する、ヒロ、沙英の3人。
そんな場面に、ゆのと宮子が通りかかった。
「あれ?」
「ヒロさん!ダイエット?」
「っ違うわよ!」
立ち止まり、息荒くしながら返すヒロ。
その間に、2人は距離を広げた。
「、ヒロの標的が宮子に変わった!今のうちに逃げよう!」
「うん!って、宮子って誰?」
「っ逃がさないわよ!」
ハッとして追いかけてくるヒロ。
「・・・・・ゆの!追いかけよう!」
「ええぇぇーーー!?」
目を輝かせ、ゆのの手をとり宮子も駆け出した。
急な展開についていけず、されるがままゆのは引きずられる。
2人はチャイムが鳴れば、嫌がおうなしにヒロと同じ教室に戻らなくてはならないことに、まだ気付かない。
ちなみに、ゆのと宮子は授業に遅れた。
あとがき。
なんだがとってもぐだぐだ感満載なお話しに・・・・(汗
書いている最中からすでに、意味わからなかったです。
ゴメンナサイ。
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